令和6年度研究主題
東京都公立小学校副校長会研究主題
「未来を切り拓く力を育む 魅力ある学校づくり」
新型コロナウイルス感染症を感染症法上の5類感染症に位置付けられて1年。様々な教育活動が通常を取り戻してきました。その一方で、コロナ禍で進んだ働き方改革は、これからも生かすことができるものがあります。
さて、今年度は第13期全国統一研究主題「未来を切り拓く力を育む 魅力ある学校づくり」の具現化を目指した研究活動の2年目となります。全国公立学校教頭会は、この研究主題を設定するにあたり、以下の理由を示しています。
第12期全国研究主題「未来を生きる力を育む 魅力ある学校づくり」の研究では、新たな夢を描く想像力と、新たな夢を実現する創造力を高め、生きる力を育んできました。(中略)第13期研究では、残された課題を踏まえた研究を継続し、さらに一歩進んで、よりよい社会や幸せな人生を積極的に築き上げていく力「未来を切り拓く力」を育むとともに、我々副校長・教頭が自信と誇りをもって働ける「魅力ある学校づくり」を引き続き具現化していきたいと思います。 |
本研究会でも、この考え方をもとに研究を進めていきます。
東京都は、令和3年3月に発表した教育施策大綱において、「未来の東京」に生きる子供たちが、個性や特長を生かして、生き方や働き方を自ら選び、生涯を通じてスキルや知識をアップデートしながら、様々な困難を乗り越えて、それぞれの人生を生き抜いていけるよう、「誰一人取り残さず、すべての子供が将来への希望をもって自ら伸び、育つ教育」として、東京における教育の在り方を示しました。「自らの個性や能力を伸ばし、様々な困難を乗り越え、人生を切り拓ひらいていくことができる」、「他者への共感や思いやりを持つとともに、自己を確立し、多様な人々が共に生きる社会の実現に寄与する」といった子供の姿を実現するためには、子供たち一人一人に着目して、自立性や主体性、創造力、課題解決力などを伸ばしていく学びへと教育の在り方を大きく転換していかなくてはなりません。
これからの学校教育では、目の前の事象から解決すべき課題を見出し、主体的に考え、多様な立場の人々と協働的に議論を重ね、納得できるものを生み出す力を子供たち一人一人に身に付けさせることが大切です。このような子供たちを育成するためには、東京都公立小学校副校長会の全会員が一丸となり、地域と協働しながら魅力ある学校づくりを推進していくことが肝要です。
私たちは、これまでの研究発表大会通算64回という長い歴史の中で、研究理念や成果、多くの会員の方々の思いを引き継ぎ、「継続性」「協働性」「関与性」を大切にしながら研究を続けてきました。昨年度は、「関東甲信越ブロック研究大会東京大会」が開催され、東京都を会場に、関東甲信越地区の様々な実践の報告がありました。今年度は、昨年度の報告を受け、各地区の組織的な研究実践の成果や課題、地区や学校ごとの実践をさらに波及させていければと思います。各地区の皆様のご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。
最後に、今後も東京都公立小学校副校長会の研究活動を通して、全ての副校長が質の高い学校教育の推進及び学校づくりを目指し、切磋琢磨し合いながら、副校長としての資質・能力を大いに高めていくことを願っています。